日本の南国リゾートとして人気の沖縄県。美しい海や神秘的な洞窟などの豊かな自然だけでなく、世界遺産など歴史や文化も大きな魅力です。そんな沖縄県のクレームブリュレ事情をお届けするため、ブリュレマニア編集長自らが食べ歩きレポート。今回は12店舗をご紹介します。
高温・多湿の沖縄でクレームブリュレを提供し続けるということ
クレームブリュレは名前の通り、生クリーム(クレーム)を使用したアパレイユの表面を焦がした(ブリュレ)スイーツです。バーナー等によってキャラメリゼされた表面はパリパリ食感で、その下の濃厚なアパレイユとのマリーアジュを楽しむことができます。
とても美味しいクレームブリュレですが、実際にこれを提供する側は大変です。カラメルはキャラメリゼ後、少し経つと下のアパレイユから水分を吸収しはじめ、パリパリ感を失ってしまいます。そしてこの現象は気温や湿度が高いほど早く進行します。
沖縄県は黒潮が流れる暖かい海に囲まれており、海洋の影響を強く受けるため、気候区分は亜熱帯海洋性気候に属し、 高温・多湿であることが特徴です。
つまり沖縄では、クレームブリュレは大変提供しづらいスイーツで、そういう状況でもあえてクレームブリュレを提供し続けるお店には強いこだわりがあるということです。
という訳で、沖縄のクレームブリュレ事情を見ていきましょう。
沖縄県の食べ歩きブリュレマップ
沖縄の玄関口である那覇空港があるのは沖縄県南部です。今回の記事では南から順に紹介していきます。
【沖縄】八重瀬町役場の目の前!パリパリのカラメルが楽しめるジェラート専門店の「クレームブリュレ」
1つ目は、八重瀬町役場の目の前にあるジェラート専門店のクレームブリュレ風ジェラートです。
国道58号からサンパーク通り泉小公園方向へ進み、八重瀬町役場の前にあるジェラート専門店のクレームブリュレ風ジェラートです。バニラのジェラートにクラッシュしたカラメルが入っています。王道クレームブリュレのパリパリ食感も楽しめます。シングルでも食べ応えのあるサイズです。店内外にイートインスペースがあります。
【沖縄】小禄駅から徒歩6分!沖縄の地元素材にこだわった創作フレンチでいただく「フーチーバークレームブリュレ」
2つ目は、予約必須の人気創作フレンチでいただく沖縄県産素材にこだわった独創的なクレームブリュレです。
沖縄の素材にこだわった創作フレンチレストランでいただくクレームブリュレです。フーチーバーとはヨモギの一種であり、一般的なヨモギと比べて苦味が少なく、独特のさわやかな香りが特徴で、沖縄料理によく用いられています。フーチーバーを使ったアパレイユの上が軽く炙られており、その上にバタフライピーとマリーゴールドの花びら、カット柿、ジーマーミーが乗っており、県内の学生が作ったという黒糖やフーチーバーのパウダーがお皿にかかっています。アパレイユが濃い緑色をしており、見た目のインパクトもかなりありますが、味の方は甘さ控えめで苦味はなく、カラメルの香ばしさも感じ、やがて隠し味として使われている多良間島の塩を感じるという、なんとも濃厚かつ不思議な味わいです。沖縄県産素材が9割以上という、こだわり抜いたクレームブリュレで、時期によってフレーバーは変わるようです。予約必須の人気店ですが、ネットからだと申し込みもスムーズですのでオススメです。
【沖縄】旭橋駅から徒歩5分!地元で人気の洋食屋でいただく爽やかな「クリームブリュレ-オレンジ風味-」
3つ目は、今回紹介する中では那覇空港から最も近い洋食屋でいただく王道進化系クレームブリュレです。
那覇空港から乗れるゆいれーるの旭橋駅から徒歩5分にある洋食屋のクレームブリュレです。薄いカラメルの上にカットされたマンゴーとキウイフルーツ、ワインで煮たリンゴが乗っています。スフレ皿に浅く入っており、ボリュームは見た目ほど多くありません。オレンジ風味と謳うだけあって、口に入れた瞬間オレンジの爽やかな香りが広がります。
【沖縄】県庁前駅から徒歩4分!国際通りからすぐ!牡蠣料理店でいただく沖縄の郷土料理をベースにした風変わりな「ジーマミークレームブリュレ」
4つ目は、国際通り近くで食べることができる、沖縄の郷土料理ジーマミーがベースのクレームブリュレです。
人気観光スポットの国際通りから横に入った先にある、全国の生牡蠣が食べられるシーフードレストランのクレームブリュレです。落花生から作られる沖縄の郷土料理ジーマミー豆腐をベースに、ピーナッツバターと牛乳を混ぜたオリジナルレシピのアパレイユです。かなり深めにキャラメリゼされているビターなカラメルとともにいただくと落花生の濃厚なコクとの相性が◎。ちなみに、ジーマミー(ジーマーミ)は琉球語で落花生を意味し、ジーマミー豆腐はゴマ豆腐に近い食感の料理です。